自転車で知床周遊、野生動物観察

友人と自転車旅行で出会った方との交流、在来線でひとり旅を楽しんだり、中学時代の友人たちとの伊豆大島への旅など、男旅の楽しみ方をご紹介します。 部屋にこもってパソコン見ているより絶対楽しい!!

旅先で綺麗な景色を見て、写真に収めることが好きで、まとまった休みが取れると車やバイクで日本各地に出かけています。その中でも北海道という場所が大好きで、過去に何度も足を運んできました。

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今年の夏、何度も行った北海道でまだ経験していなかった「野生動物を身近に感じる」ということをしたくて、知床へ行きました。今回は男1人でレンタカーを借りて新千歳空港から知床を目指すことに。動物を見るだけでなく、美味しいものも食べられたらいいなぁと一路道東へと車を走らせました。

知床に行くまでは帯広や摩周湖を経由しながらのドライブ。摩周湖で見た雲海は幻想的で、初めて見る光景に思わず時間を忘れてシャッターを切り続けました。摩周湖は第一展望台(駐車場代有料)にお土産屋さんや軽食もあり、ここで食べるトウモロコシがとても甘くて驚きました。生でまずかじることを勧められましたが、本当に甘くそのまま食べてしまいたくなるほどでした。あのトウモロコシを食べると他のものが食べられなくなるよ、と地元の方が笑って話してましたが本当に忘れられない味でした。

夏の北海道の美味しいものといえば時鮭も外せません。知床半島の付け根にある羅臼という町の道の駅で食べることができます。秋鮭とはまた違う、脂ののったホクホクの身は普通の鮭しか食べたことのない人にはぜひ食べていただきたい一品です。
今回の一番の目的地は羅臼町にある「鷲の宿」という民宿です。バードウォッチャーの間では世界的に有名な宿で、特別天然記念物のシマフクロウの観察ができます。宿に宿泊するか、観察のための料金を払うと、宿の前の川に魚を取りに来るシマフクロウを見ることができます。

何が凄いかというと、ここではほぼ100%シマフクロウに出会えるということです。アイヌの言葉でコタンコロカムイ(集落を護る神)と呼ばれるシマフクロウですが、年々生息数を減らし、今では広い北海道の限られた地域にのみ生息し、絶滅のおそれが最も高い絶滅危惧TA類に指定されています。

そんなシマフクロウが、餌を獲りにやってきて、迫力のあるシーンを見せてくれます。羽を広げて飛ぶ姿、魚を獲る瞬間、ふとした瞬間にこちらを見る目…すべてがカムイ(神)と称されたことが納得できる美しさでした。世代交代をしてはいるようですが、いつ見られなくなるかわからなくなるこの美しい鳥を見られるこの場所は、あまり鳥に興味のない人にもおススメできる知床観光の穴場スポットです。

旅行中怖かったこと言えば、別の野生動物との出会いです。そう、日本最大の陸上生物であるヒグマと遭遇しました。知床半島は北海道内でも特にヒグマが多く住む地域で、出会うことも珍しくはないと言われています。しかし、幸か不幸か今まで北海道でヒグマに出会うことはありませんでした。

今年はクマの活動が活発になっているみたいだよ?という情報は聞いていましたが、今まで出会わなかった分あまり気にしていませんでした。羅臼に到着した日、時間があったので知床峠へと続く道を車で走っていると、カーブを曲がったところで突然黒い大きな物体が現れました。ヒグマです。幸いこちらは車の中ですので襲われるという心配はありませんが、想像していたよりも大きいクマがゆっくりと歩いて道路を渡りながらこちらを見ていました。

クマの息遣いが聞こえてくるような距離感に、思わずクマと会ってしまった視線を逸らすことができませんでした。カメラを構える余裕すらなく、ヒグマは道路脇の藪の中に消えていきました。初めてのヒグマとの遭遇は完全に人間側の負けでした。車外にいてカメラを構えていたとしても、シャッターを押すのを忘れてしまうのではないかと思うほどの迫力でした。

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